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躓く(つまずく・つまづく)読み方とその由来

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「躓く」という言葉には、「つまずく」と「つまづく」の二つの読み方が存在し、どちらが正しいのかはよく話題に上がります。

実は私もよくわからなくなります。

正確な読み方は「つまずく」です。

この記事では「躓く」の正しい読み方を深掘りし、その背景にある意味や仮名遣いの変遷を探ります。

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「躓く」の読み方:「つまずく」と「つまづく」

「躓く」の正確な読み方は「つまずく」とされています。

ただし、過去には「つまづく」と読まれることもあり、今日でも一部でこの読み方が使われることがあります。

これは、仮名遣いが時代とともに変化してきたことが原因です。

仮名遣いは政府の告示によって定められており、現在使用されているのは「現代仮名遣い」、過去に使われていたものは「歴史的仮名遣い」と言われています。

昭和21年より前は、歴史的仮名遣いが一般的でした。

そのため、日本の近代文学ではこの歴史的仮名遣いが使用されていました。

現在でも、歴史的仮名遣いはある程度尊重されており「つまづく」という読み方も許容されているのです。

実際、国語辞典やパソコンの漢字変換機能では「つまづく」を「躓く」として認識することがあります。

では、この読み方の違いはどのようにして生まれたのでしょうか。

次に、その理由について詳しく解説します。

「つまずく」の語源とその覚えやすい方法

「つまずく」という言葉は、次のような意味を持ちます。

  1. 歩いている時に何かに足が引っかかり、バランスを失うこと
  2. 何かをしている途中で予期せぬ問題に遭遇し、困難や失敗に直面すること

実は、この言葉の元々の漢字は「爪突く(つまづく)」でした。

この漢字なら、その意味が一目でわかりやすいですね。

しかし、「躓く」という漢字に変わると、意味の直接性が薄れてしまいます。

この言葉の読み方は、次のように変わってきました。

最初は、「つめ」と「つく」が合わさった「爪突く」でした。

歴史的仮名遣いの時代には「つまづく」と記されましたが、現代仮名遣いでは「つまずく」となっています。

この読み方の変化には、現代仮名遣いのルールが関係しています。

次の項目で紹介しますが、二つの単語が合わさっても元の言葉がはっきりしない場合、現代仮名遣いのルールでは、前の単語に「つく」が続く場合、「づく」ではなく「ず」と記すことが多いのです。

「つめ」と「つく」が合わさると、「づく」が「ずく」になるのですね。

この規則を理解しておけば「つまずく」という表記を間違えずに記憶することができます。

「じ」「ぢ」「ず」「づ」の使い分けガイド

現代日本語の仮名遣いでは、「じ」と「ぢ」、「ず」と「づ」の区別がしばしば混乱の元となります。

これらの正しい使い方を理解することは、日本語の正しい表記において非常に重要です。

通常、発音に基づいて仮名を選びますが、特定の状況では例外が存在します。

「ぢ」と「づ」の使用例

①連続する同じ音が濁音に変わる場合

例)

「縮む」は「ちぢむ」、「続く」は「つづく」、「綴る」は「つづる」、「鼓」は「つづみ」など

②二つの語が組み合わさり、元の言葉が明確に分かる場合

例)

「鼻血」は「はなぢ」、「底力」は「そこぢから」、「入れ知恵」は「いれぢえ」、「湯呑茶碗」は「ゆのみぢゃわん」、「間近」は「まぢか」、「近々」は「ちかぢか」、「手綱」は「たづな」、「新妻」は「にいづま」、「三日月」は「みかづき」、「小遣い」は「こづかい」、「小包」は「こづつみ」、「手作り」は「てづくり」、「心尽くし」は「こころづくし」、「道連れ」は「みちづれ」など。

「じ」と「ず」の用例

①二つの単語が合わさっても、元の言葉がはっきりしない場合

例)

「世界中」は「せかいじゅう」、「稲妻」は「いなずま」、「固唾」は「かたず」、「杯」は「さかずき」、「絆」は「きずな」、「鬼灯、鬼燈、酸漿」は「ほおずき」、「訪れる」は「おとずれる」、「少しずつ」は「すこしずつ」、「融通」は「ゆうずう」など

②音読みで元々濁っている場合

例)

「地面」は「じめん」、「図画」は「ずが」、「布地」は「ぬのじ」など

まとめ

「じ」と「ぢ」、「ず」と「づ」の使い分けに関するルールは、初めは複雑に思えるかもしれません。

しかし、これらのルールを一度理解すれば、不明な場合にも正しい仮名遣いを推測しやすくなります。

少し難しく感じられるかもしれませんが、しっかりと学ぶことで日本語の表記スキルが向上するでしょう。

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